『ゲッベルスの贈り物』に続く第二長編として角川書店から上梓される予定だったのが、石原氏が辞めるなどした影響で中止になり、紆余曲折の末、世紀末に徳間文庫の一作としてこの世に出た。紆余曲折の事情は詳説することは出来ないが、その紆余曲折ぶりは、
角川書店→講談社→文芸春秋社→幻冬舎(ノベルスで発行される予定で、表紙のデザインを考えるところまでいったが、土壇場で中止)>→徳間書店→新潮社→角川書店→徳間書店
という流れからご想像いただきたい。こうした苦節困難の中で、この作品を拾い上げてくれた角川短歌編集長・山口十八良氏には、いくら感謝してもしきれるものではないのである。
なお昨今本作を「バカミス(褒め言葉)」といった言葉で評価してくれる方が多々いるが、作者としては釈然としないところである。
本格★ミステリベスト10 2001 第13位
2000年 徳間文庫(絶版)