ゲッベルスの贈り物」が世に出た直後、小説推理の編集者の依頼で書いた短編。当初、依頼は長編だったが、「六色金神殺人事件」執筆中だったため、短編にしてもらった。この作品も「六色金神殺人事件」同様、紆余曲折の挙句、ある事情から改稿前の原稿が活字になるといった不幸な形で世に出てしまった。のちにアンソロジー『闘人烈伝』で、この作品を採り、かつ完全な形で収録してくれた夢枕獏氏には、いくら感謝してもしきれるものではないのである。
『闘人烈伝』の他の執筆者は、船戸与一、中島らも、村松友視、板垣恵介、椎名誠、橋本治、景山民夫、今野敏、江口寿史、高森真士、大仁田厚、ちばてつや、夢枕獏、安部譲二、勝目梓。といった豪華メンバーで、筆者一人が妙に浮いていた。
2000年双葉ノベルス(絶版)