凡河内躬恒の歌に想を得た、4作目の長編ミステリである。作中の若き芸術家ポントリャーギンの名前は、学生時代の教科書「常微分方程式」の著者であるロシアの数学者、L.S.ポントリャーギンから借りた。
「常微分」のなにが「常」なのかも分からぬまま、単位が取得でき無事卒業しているのだから、世の中、不思議なことはままあるのだ。
実は本作は、未だ完成していない『闇のさらなる奥に』というハードボイルドと微妙にリンクしている。この作品が上梓された暁には(いつのことやら)、本作を思い出してもらいたい。
本格★ミステリベスト10 2007 第30位
※「白菊」の参考文献に
「サイキック・マフィア」 M・ラマー・キーン著
皆神龍太郎 監修
村上和久 訳
太田出版 を加えます。
2006年 創元推理文庫